初恋の人からの手紙

初恋の人からお手紙が届きました。



まきこ、ひさしぶり。
もう黒人男性と付き合う夢は叶えましたか?喜々として黒人の素敵さを力説していたまきこをなつかしく思います。


喧嘩が増えてきて、まきこが「もっと大切にしてくれる人と付き合う」と言い捨てたあの日から、もう9年が経ったんだね。月日が流れるのは早いものです。


この手紙を書いたのは、特に用事や理由があるわけではないんだ。ただ昨日友達と会ってまきこの話題が出たから、ひさびさに思ったままでも何か書いてみようと思って。びっくりさせたかな。


今振り返って考えてみると、あのころのまきこは、穏やかでかわいい雰囲気をかもしだしていたわりに自由人で手に負えなかったのを覚えています。天真爛漫でおれにも優しかったけれど、どうも自分だけのものにならないような歯がゆさをいつも感じていました。「あっさりした恋愛が理想だよね」ってまきこに押し付けられたときには、なんとも言えない切なさがありました。


あ、そうそう、まきこからしてみればおれは初恋の相手でしたね。付き合った当初はやけに「恥ずかしい」という発言を連発していて、こっちが恥ずかしくなった記憶があります。今思えば、むしろ恥ずかしいのを好んでいたんですね。


付き合い始めのころ、まきこは平気で「いつか結婚してあげてもいいよ」などと言っていましたね。あまりの強気(意地っぱり)に唖然としたけど、その気持ちは嬉しかったものです。今でもその話は有効なのでしょうか。


恋愛を総括して言えば、きっとおれはまきこと付き合うことができてよかったのだと思います。いつもどこかにいってしまいそうなまきこと付き合って、最終的には自分との戦いだということを学びました。


いろいろ書いたけど、おれはまきこのことがそれでも好きでした。これからもまきこらしくいられるよう、あと、腹筋を割るという夢もそのまま追いかけながら、幸せをふりまいてください。


またいつか会いましょう。では。


P.S. 右肩の関節を外す芸、また見せてください。



すごくないこれ?
笑いが止まりません。
なんかめっちゃ当たってる気がする。

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