建築士エスビョン


大学近辺の牡丹桜


「日本では何を勉強してるの?」
「都市計画です。都市が高齢者の生活にどう影響してるのかが私のフォーカスです。」
「じゃあ建築とも関係あるのね。私の息子、アーキテクトなのよ。今呼んであげようか? 
話してみたいでしょ?」
「え、いやもちろんぜひ!!」


インタビューにてとあるおばあさんとの会話。
突然のありがたい申し出+迅速なお電話により10分後に、彼女の息子、エスビョンが到着。
かなり自由度の高い風貌でやってきたエスビョン氏。
ペンキのついた紺のオーバーオールに、ふわふわ空気感いっぱいのナチュラルヘアー。
この人建築士っていうよりなんか左官屋みたいやな。
ってのが第一印象。
「僕はね、ただ設計するだけじゃなくて、自分で設計した建物を自分で建てるんだ。」
「おまえは壊れた車も直すしな。」と義父。(母は再婚されたのです)
「あ、お母さん、そこのケーキ食べていい?」おおお、なんて自由。


私は、ずっとゾーニングや土地利用が詳しく分かる地図とオーフスに存在する施設をどうやったら把握できるかの方法を探し求めていて、建築大の先生に聞いても、市役所の都市計画課に聞いても答えは「分からない」で、もうどうしたらいいん?!分からんわけないやん!!嘘やん!!っと落ち込み気味だったので、この人なら建物を実際に建てるし知っているに違いないと思い、聞いてみました。


エスビョン氏によれば、市役所の都市計画課は、公的な都市開発プロジェクトを主に進めているので(オーフスは近年人口が増加していてまさに拡大中の都市です)、オーフスの実際のローカルプランニングを全部把握しているわけじゃないらしい。
別の機関があって、そこでは新しく建物を建てたい人が許可申請をしたり、土地利用の地図も扱っていると教えてくれました。
でも、オーフスは日々、ものすごい速さで変化しているそうで、いま港の工業地を住宅地に変える開発がおこなわれているのですが、それみたいに工業地が住宅地に変わる、草原が住宅地に・・というのがありとあらゆるところで起こってるそうで全体を把握するのは難しいだろうとおっしゃっていました。
その機関の名前とそこで働いている知り合いの名前を教えてもらったので近々訪ねるつもりです。

市役所に属する公的機関だそうで、なんで市役所の人教えてくれなんだん!!とちょっと憤慨しましたが、1留学生にそこまで時間をかけてられないんだろうなと無理やり納得させました。


エスビョンさんは、じゃあ仕事に戻るね、チャオ!と言って軽やかに去っていかれました。
ありがとう、エスビョンさん。


ちなみにこのカップル、子供の時からの幼馴染で、
お互いに別の人と結婚し、夫は妻と死別、妻は離婚。
50代になって、結婚に至ったそうです。
幼馴染やから相手の前の配偶者のこともお互いによく知っていて、でもそんなん全く気にしていない様子。
そんなこともあるんやなー。


別のカップルで、いったん離婚し、夫は別の妻と再婚、妻は一人身で15年過ごし
夫は再び離婚し
15年の時を経て再婚に至ったという方もいて
色々びっくりしています。



人生何があるかなんてまだまだ分かりませんね。

とあるシニア向けコハウジング内、コモンスペース。
アルコール別にグラスが住人の数(72)ずつ完備されています・・
コニャック、ワイン赤白、ビール、デザート用ワイン、ショット・・・・・
住人は老人しかいないのに。すごい・・



とあるおうちのキッチンからの風景。ちょっと「魔女の宅急便」ぽくない??